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5階病棟4月レクリエーション「脳がよろこぶ会」開催
4月に入り暖かかく過ごしやすい季節になりました、皆様はどんな新年度をスタートしているでしょうか? 春と言えば「桜」、あなたは花見には行かれましたか?今年はIHI播磨病院のある西播磨地方では、週末ごとに天気が優れずで見逃してしまった方も多いのではないでしょうか。 なので雰囲気だけでも。平成の大修理直後の世界遺産姫路城の桜を載せておきますね。
himejicastel& sakura









さて、病棟にもフレッシュな新人が配属となり、気持ち新たに29年度がスタートしています。
新年度一回目の5階病棟のレクリエーションでは、2017年4月20日(木)に「脳がよろこぶ会」を開催しました。
脳がよろこぶ会:IHI播磨病院5階病棟レクリエーション 脳がよろこぶ会:IHI播磨病院5階病棟レクリエーション










14名の患者様や患者様の小学生のお孫さんや家族様も一緒に参加してくださいました。 ペンフィールドの脳地図1)などを用いて、手足や口が脳と密接にかかわっている事など脳のしくみについて学び、シナプソロジー2)(デュアルタスクエクササイズ)で、視覚や聴覚、触覚といった五感を刺激しながら記憶力や空間認知力、判断力といった認知機能へアプローチ。プログラムが始まると、話もしたことない患者様同士でも、性別、世代差、初対面なんて関係なく、みんなで大笑い!みなさん笑顔いっぱいで脳の活性化を楽しんでもらいました。(それなのに、今回写真を撮るのを忘れてしまいました・・・)

そして、恒例になってきたパネルつくり。回を重ねることにパネルサイズが大きくなってます。 今回も患者様と一緒に色塗りをしました。
脳がよろこぶ会「アートセラピー」:IHI播磨病院5階病棟レクリエーション 脳がよろこぶ会「アートセラピー」:IHI播磨病院5階病棟レクリエーション









テーマは、春らしい桜と新入学の小学生。 「子供はかわいいなぁ。思い出すなぁ」と回想されていたり、「この色にした方が良くなるんじゃない?」と、いろいろと患者様が主体的に考えて動いて取り組んでくださいました。 今回は、折り紙で桜を型どって立体的に張り付けたのですが、折り方を教えあったり「昔は、障子紙が破れたら桜に切って貼ってたなぁ」と懐かしく回想する場面もありました。
脳がよろこぶ会「桜花びら折り紙」:IHI播磨病院5階病棟レクリエーション 脳がよろこぶ会「桜花びら折り紙」:IHI播磨病院5階病棟レクリエーション










完成すると、みなさん心地よい疲れと達成感に満たされ、満足げな顔で各々の病室へ帰って行かれました。 患者様のご家族の方が写真を撮られたり、掲示している間も絵を通して新しい交流が生まれていました。 脳がよろこぶ会「アートセラピーパネル桜と小学生」:IHI播磨病院5階病棟レクリエーション














現在、IHI播磨病院のある兵庫県相生市の高齢化率は34.20%3)、播磨病院を利用される患者様も高齢者(65歳以上)の方がほとんどです。 そして、高齢者は入院を挟んで認知機能低下が2.4倍に加速する4)という研究報告もあり、高齢者にとって入院が認知機能低下のリスクとなっています。 また、以下の図は平成28年版高齢社会白書の「65歳以上の高齢者の認知症患者数と有病率の将来推計」5)の図ですが、団塊の世代が75歳(後期高齢者)になる平成37(2025)年には認知症患者が約700万人、5人に1人になると見込まれています。 認知症の前段階とされる「軽度認知障害(MCI: mild cognitive impairment)」と推計される約400万人を合わせると、高齢者の約4人に1人が認知症あるいはその予備群と言われ、厚生労働省も関係省庁と共同で「認知症施策推進総合戦略〜認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて〜認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて〜(新オレンジプラン)」6)を平成27年1月27日に公表しています。 脳がよろこぶ会「認知症患者推移」:IHI播磨病院5階病棟レクリエーション













入院中の患者様も治療が終われば、また住み慣れた地域へ帰っていきます。 介護予防や居場所づくりとして、地域とつながるきっかけになればと思い、相生市市民が住民主体で取り組まれている「相生市いきいき百歳体操7)」と「相生市オレンジサロン8)」について社会資源の情報提供をさせてもらいました。 病棟においても対人援助職として、認知症への対応力向上に努めるとともに、入院における認知機能低下予防につながる病棟の環境づくりや、より良い患者様との関わり方を考え、レクリェーションや日々の介護・看護に活かしていきたいと取り組んでいます。

1)日本学術会議おもしろ情報館「(2)脳の中の地図」,
[online]http://www.scj.go.jp/omoshiro/kioku1/kioku1_2.html(参照2017-4-21).
2)「シナプソロジー普及会」, [online]https://synapsology.com/(参照2017-4-21).
3)「相生市の介護保険の状況」,
[online]https://www.city.aioi.lg.jp/soshiki/kenkokaigo/kaigohokennozyoukyou.html(参照2017-4-21).
4)Cognitive decline after hospitalization in a community population of older persons.
[online]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22442434(参照2017-4-21).
5)内閣府「平成28年版高齢社会白書(概要版)第1章高齢化の状況(第2節 3高齢者の健康・福祉)」,
[online]http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/gaiyou/s1_2_3.html(参照2017-4-21).
6)厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」,
[online]http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000064084.html(参照2017-4-21).
7)相生市「いきいき百歳体操」,
[online]https://www.city.aioi.lg.jp/soshiki/kenkokaigo/ikiikihyakusaitaisou.html(参照2017-4-21).
8)相生市「相生市認知症ケアネット:社会資源シートC見守り支え合う」,
[online]https://www.city.aioi.lg.jp/soshiki/kenkokaigo/carenet.html#mimamori(参照2017-4-21).